こんにちは!ayakaです。
本来の会期は2020年3月3日~6月14日(東京)だったので、コロナ渦で本気で開催が危ぶまれていたロンドン・ナショナル・ギャラリー展ですが、会期を6月18日~10月18日に変更してめでたく開催となりました!👏👏👏
会期終了が来年の1月31日(大阪)なのでね、たぶん本家のロンドン・ナショナル・ギャラリーは1年近くもの間、超貴重なコレクションを日本に貸し出してくれてるってことですよね。ありがたい・・・😢
さっそくわたしも行ってきました!
感染予防に配慮した鑑賞ってどんな感じ?というのも含めて、レポートしていきますね。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展(東京)開催概要
会期:2020年3月3日(火)~6月14日(日) 2020年6月18日(木)〜10月18日(日)
会場:国立西洋美術館
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(金曜日、土曜日は午後9時まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、9月23日
※ただし、7月13日、7月27日、8月10日、9月21日は開館
チケット:チケットはこちらから→★
東京展の入場券は、混雑緩和のために日時指定制になりました。
また、会場の国立西洋美術館での販売は原則ありません。
気が向いたときにふらっと立ち寄って楽しむというのはしばらくムリそうですね。
「前売り券を持っている方はどの日程でも有効」ということで日時指定券は必須ではないようですが、混雑状況によっては待たされたり入れなかったりということもあるみたい。
わたしも前売り券を持ってましたが、日時指定券を追加で購入して行きました。
平日でも午前中のほうが人気で全然買えなかったので、午後のほうがよりゆったりと見られそうですね。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展レビュー
では実際に行った感想を!
鑑賞の環境について
わたしは平日昼12時~12時半までの入場の回で行きました。
まず、美術館入口で手の消毒。
職員さんがチェックしているので、全員もれなくここで消毒しているはず。
あとマスクの着用必須です。
検温はなし。
右手のゲートに進み日時指定券をチェックしてもらったら、会場に下りる階段前に列があり、しばらく並びます。床にはソーシャルディスタンスを保つための目印のシールが。
どどっと一気に入場して密にならないよう、ここで時間調整しているようですね。
わたしは12時ちょっと過ぎに着いたんですが、列はすでに20~30人ほど。
でも意外とするすると進み、10分もしないうちに会場に入れました。
音声ガイド(¥600)をお借りして中へ!
ちなみに音声ガイドもしっかり消毒しているそうです。
混み具合について。
普通この規模の美術展だと、つねにぎゅうぎゅうでタイミングがいいか根気よく待たないとなかなか最前列では作品を観られないものですが・・・
全作品、最前列でしっかりと鑑賞できました。
やーもう感動。こんなことなかなかないよー。
ひとつの絵画の前にだいたい5~6人前後って感じでしょうか。
音声ガイドがついたり、有名な絵の前ではさすがに10人くらいの人だかりができていましたが、それ以外は角度を変えて観るのも自由自在だし、タイミングがよければ独占状態なことも!
まさに理想の鑑賞が実現しましたよー。
いつもこうだったらいいのに・・・!
人との間隔を1m以上保つのはさすがに難しい状況でしたが、全員マスク着用しているししゃべるわけでもないので、危ないなと感じることは全然なくて。
おしゃべりが発生しそうな休憩用のベンチは、2人掛けでもひとりしか座れないように貼り紙されていました。
逆にいうと疲れてもあまり座る場所がないので、疲れにくい靴で来ることをおすすめします!
あと会場内は空調ががっつり効いていてちょっと寒いくらいなので、調節できるカーデとか持ってくるといいかもしれません。
鑑賞時間は、1時間程度でお願いしますとどこかに書いてあったと思うんですが、それはあまり意識せず観て回っても、1時間程度でした。
作品について
今回の展示は、Ⅰ~Ⅶ章にテーマを分けて展示されています。
Ⅰ:イタリア・ルネサンス絵画の収集
Ⅱ:オランダ絵画の黄金時代
Ⅲ:ヴァン・ダイクとイギリスの肖像画
Ⅳ:グランド・ツアー
Ⅴ:スペイン絵画の発見
Ⅵ:風景画とピクチャレスク
Ⅶ:イギリスにおける近代美術受容
個人的に気になった作品を少しご紹介します!
まずは第Ⅱ章からこちら!
ウィレム・クラースゾーン・ヘーダ作『ロブスターのある静物』です。
何気なくこの絵の前を通ったとき、絵じゃなくていきなり黒い空間にテーブルが出現したようで思わずえ?って2度見しました。
それほど超絶リアルなんですよ!
温度まで感じられそうな質感の表現や、モノや光が映りこむ細かさ。
この画像じゃ全然伝わらないから、ぜひ実物を観ていただきたい!
つづいてこちら。
Ⅵ章から
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー作『ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス』
ロマン主義の巨匠・ターナーの作品もここで見ることができるんですね!
これは古代ギリシャの叙事詩『オデュッセウス』のワンシーンを描いたもの。
ひとつ目の巨人・ポリュフェモスに襲われかけたオデュッセウスが、うまいことポリュフェモスを酒に酔わせ、目潰しして脱出した場面だそうです。
画面中央の帆船で勝ち誇ってる赤い人物がオデュッセウス、背景にうっすらと顔を押さえた巨人の姿が見えます。
で、この絵の目を惹くところはなんといっても右下から昇ろうとする朝日なんですよね。
ライトでも仕込んでるのかというくらいまぶしい光が、この場面を印象的に照らしています。
正直、ターナーの絵ってぼんやりしててよくわからんと思ってたけど、実物を観るとすごさがわかりますね。ほんと、画像じゃだめ!
最後にこちら!
Ⅴ章のディエゴ・ベラスケス作『マルタとマリアの家のキリスト』です。
『ラス・メニーナス』で有名なベラスケスですが、これは宮廷画家になる前の19歳のときの作品だそうです。
女性がにんにくをすり潰し、魚につけるアリオリソースを作っています。
後ろに立つ老婆が奥の部屋?絵?を指差し、「この話から教訓を得なさい」と言っているのです。
で、奥のシーンはなんなのかというと、
マルタとマリアという姉妹の元にキリストが訪れたときの話です。
姉マルタが忙しく立ち働きキリストをもてなす一方、マリアはイエスの説法に聞き入り働こうとしません。
不満爆発のマルタがキリストに「マリアにも働くよう言ってください」と言うと、キリストは「マリアのほうが大事な仕事をしている」と返すのです。
ちょっと何言ってんのかわかんない、と詰め寄りたいところですが、
つまり・・・「祈り」と「労働・奉仕」はどちらもそれぞれ大切なことだから、それをやめさせてはならないと。
この話から得る教訓は、「人それぞれの使命において主に仕えなさい」ということかな・・・
うーん。わかりにくいよ。そりゃこんなふくれっつらにもなるよね。
以上、わたしが個人的に気になった作品3点のご紹介でした。
有名なゴッホやフェルメールはもちろん素晴らしいのでそれだけでも来る価値はありますが、それ以外でお気に入りの1作を見つけるのも楽しいですよ!
まとめ
・しっかり3密を避けて鑑賞できる。
・とても鑑賞しやすい。
・日時指定券は買っておくべし。
・歩きやすい靴と、調節できる服装で。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展は、2020年の美術展の目玉と言っても過言ではないです。
全作品が日本初公開、初期ルネサンスから近代の印象派に至るまで、西洋美術屈指の名画が味わえますよ。
ぜひ、みなさんも行けるうちに足を運んでみてください!